おうめちゃんの読書日記


  コメント:燕市 おうめちゃん 2007年 1月
 石巻へ里帰りしてきました。今回はハハにすっかりおんぶにだっこ状帯でした。おかげでデイジー図書の整理や読書ができました。母に感謝。
日誌に書いた「会津士魂(あいずしこん)」ももちろんですが、その前に芥川龍之介の「河童」を読みました。まずその感想です。
●芥川龍之介 著/河童
 おもしろかったです。読みながらグングン引きこまれているのがわかりました。最後の方になり、アレッ? これってやっぱり狂人のたわごとだったの?と思ったのですが読み終えたら「本当にこの男は河童の国にいっていたのかもしれない」と考えました。
なぜかというと、男が河童の国を出るときに、そこの番人?(番河童かしら?)が言った 「後悔しない会?」と言う言葉でした。河童の国は偶然に入国することはあっても、1度人間の世界に戻ったならば、2度と行くことは出来ない国なのではないだろうか?だから「後悔しないかい?」と言われたのではないだろうか?
男は人間界にもどり後悔したのではないだろうか? だからふたたび河童の国に行こうとしたのでは?男は人間界にもどったために気が狂ったのではないだろうか。楽しかった河童の国の思い出を残して。河童達がお見舞いに来たと言うのは、河童の国に戻りたいと思うあまりの男の幻想かもしれない。
芥川龍之介の真意はどこだろうか?男の話しをどのように思おうと、あなたの勝手ですよ! だろうか?また、河童の国のことは、芥川龍之介の生きた時代の日本を皮肉ったのだろうか?とも思いました。この小説には、結論はないのかもしれない。ずーっと余韻が続くお話です。(河童の感想を終わります)
●山本周五郎 著/雨上がる
 これは夏休みに帰った時に読みました。この小説の読後感はさわやかでしたね。主人公はやっぱり、貧乏侍で特別なことはなさそうなのだが、剣の腕前はバツグンという人。出てくる人間も、中にはいやなやつも居たけど、この夫婦に関わる人はおおむねいいやつ。読んでいる私の気持ちはいい感じでしたね。理屈ではなく、いい感じのお話しでした。(雨上がるの感想を終わります)
●山本 甲士 著/ALWAYS三丁目の夕日
 整理した図書の中にこの本がありました。トントンさんが推薦していたものでしたね。これも一生懸命になって読みましたよ。なつかしく、ニコニコ、ニヤニヤしながら読んでいたら母から、「さっきから一人で笑ったりしているけど、おもしろい話なの?」と言われました。私は、ヘッドホンをつけて読んでいたのでした。一人でニヤニヤしていたので変になったかと思ったみたい。(苦笑)
 他にも、江國香織(エクニ,カオリ)の「薔薇の木枇杷の木檸檬の木(バラ ノ キ ビワ ノ キ レモン ノ キ)」を読みました。登場人物たちの行動と感情の表裏の変化が興味深く読んでいたのに、読後感は 「ケッタクソ悪い?」でした。最後まで読んだくせに、結局「感じ悪イーぃ!」なんていう話もあるのななあと、変な関心をしました。
みなさんは、本を読んでいて、頭の中にその場面が浮かんでくることはありませんか?後々になっても、まるで映画でもみたあとのように記憶がのこっているようなこと。本ってほんとにいいですね。

これで、おうめちゃんの読書日記のページを終わります。

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